船の天井窓の上を、大きな影を落としながら進んでいくスペースホエールの祟姿を
見たノアの瞳は、これまでにないぐらいの輝きに溢れていた。
パンゲアからひょんなことで飛び出してから、まだ数週間。
小さな惑星の中で、樹海のさまざまな生命を見て、戯れてきたノアだったが、
そんな過去の光景を全て吹き飛ばしてしまうような現象や出来事がノアの心を
たえず躍動させ続けていた。
だが、これで満足するノアではない。
中身の分からない大きい箱を開けたなら、今度はもっと大きな箱の中身を知りたくなる。
それが、冒険だ。
だがらノアはこれからも宇宙の旅を楽しもうと、胸に決めていた。