ミンテス【砂丘の青年】

昇陽に熱される、果てしない砂の大地。

その最果ては、蜃気楼によってぼんやり隠されている。

そのせいで、あとどのぐらいで目的地へ到達できるのかが分からない。

しかし、そんな判然としない距離感覚のなかでも、

ミンテス・トルミプオは黙々と歩き続けていた。

両足に感じる、沈むようなもさもさとした感触。

グルグル巻きにしたスカーフのなかで、ミンテスは息を重ねる。

口から出る水蒸気のおかげで、いくらか喉は潤うが、

それでも呼吸は痛かった。

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