#5ゼス

 吹き飛んだマスカレイダーは、列車の壁に激突し、そのまま地面へと倒れた。

一方、相方の身体が吹き飛んでくる直線状にいた、もう片方のマスカレイダーは、少女の首を掴んでいた手を離すことで、衝突を避けた。

「なんだ、誰だてめぇ・・・顔を見せろ」

「見せろ?なんで?隠してるのは―――お互い様だろ?」

そんな青年の言葉に対して、マスカレイダーは速攻を掛けた。

風の魔力を連れ立った高速移動魔術。彼自身もその速さにはかなりの自信があった。

だが、その動きは突然止められる。

足下の影を捕らえられたマスカレイダーは、高速移動の最中に停止した。

その様子を見て、フードからのぞく青年の口元が、にやりと口角を挙げた。

「速さはムダだよ。この影の能力の前じゃあねぇ」

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